弁護士による遷延性意識障害相談ナビ

交通事故による後遺障害等級認定・損害賠償請求

弁護士法人 みお綜合法律事務所

  1. トップページ
  2. 原因と治療<回復の可能性について>

原因と治療<回復の可能性について>

遷延性意識障害の原因と立証

遷延性意識障害のおよそ50%が、交通事故によるものとされています。交通事故の場合、頭部外傷によるものがほとんどです。手術中の麻酔の管理ミスも、可能性としてゼロではありませんが、極めて稀なケースと考えられます。交通事故による遷延性意識障害の場合、頭部外傷によって、脳が広範囲に損傷・断裂(びまん性軸索損傷)することで発症します。したがって、示談や裁判の際に必要となる、遷延性意識障害の立証については、検査や治療の際に撮影した画像を用いての立証が中心となります。

遷延性意識障害の治療

遷延性意識障害の治療としては、「現状維持を図ること」が目的となります。
その具体的な方法としては…

  1. (1)肺炎が生じないようにする
  2. (2)褥創(じょくそう=床ずれ)防止のための体位交換
  3. (3)関節拘縮(かんせつこうしゅく=関節が固まり、動かなくなること)防止のための理学療法

上記(1)~(3)の治療が中心となります。ただし、示談交渉や裁判の場面では、「介護内容」として上記以外に食事、吸痰、排泄といった場面での世話・介護等についても詳細に触れる必要があります。

回復の可能性について(脳死との違い)

「脳死」は、呼吸や循環等の機能を司る「脳幹」が損傷しており、生命維持装置がないと死亡してしまう状態を言います。その一方で、遷延性意識障害は呼吸や循環等の機能は保持されていますので、適切な治療や介護を行うことにより、生命を維持することができます。また、回復の可能性についても、「脊髄電気刺激療法」によって改善()した症例報告があり、「絶対に改善する見込みがない」と断定することはできないようです。 (※)ここでの「改善」とは、無反応の状態から、「声掛け」に反応するようになったという程度にとどまることが多いようです。

◎「脊髄電気刺激療法」とは?
経皮的穿刺(けいひてきせんし=皮膚の上から針を刺すこと)により硬膜外空に電極を挿入するか、椎弓(ついきゅう=脊椎の骨の一部)を部分切除して電極板を装着し、胸腹部皮下に植え込まれた受信機に接続後、体外に置いた送信機から脊髄後索を完結的に電気刺激する。作用機序は不明だが、除痛効果があるとされている。